「育休を取ったら収入がゼロになるのでは?」と不安に思う方は多いですが、実際には育児休業給付金と社会保険料免除のダブル効果により、手取りは育休前の実収入の約60〜80%程度が確保できる場合があります。本記事では、給付金の計算方法から社保免除のしくみ、最新の出生後休業支援給付金まで、2026年版の最新情報でわかりやすく解説します。

① 育児休業給付金とは

育児休業給付金は、育児休業を取得した雇用保険加入者に支給される給付金です。ハローワーク(公共職業安定所)が支給し、会社を通じて申請します。

支給額の計算方法

給付金は「休業開始時賃金日額 × 支給日数」をベースに、以下の率で計算されます。

期間 給付率 月給30万円の場合の給付金
育休開始〜180日目まで 67% 約201,000円/月
181日目以降 50% 約150,000円/月
⚠️ 支給日数の数え方
賃金日額は「育休開始前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180日」で算出します。月給が毎月変わる場合は注意が必要です。また、育休期間中に就労した日がある場合は支給日数が変わります。

支給条件

  • 雇用保険に加入していること
  • 育休開始前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あること
  • 育休期間中に就業している日が月10日以下(または80時間以下)であること

② 社会保険料免除のしくみ

育休中は健康保険料・厚生年金保険料が本人負担分・会社負担分ともに免除されます。免除された期間も年金計算上は保険料を払い続けたものとして扱われるため、将来の年金額に影響しません。

月次保険料の免除条件

✅ 免除される月(どちらかを満たせばOK)
  • 月末日ルール:月の末日(31日・30日・28日等)が育休期間に含まれている月
  • 14日以上ルール(2022年10月改正):同一暦月内に育休日数が通算14日以上ある月

月給30万円(標準報酬月額30万円)の場合、健康保険料と厚生年金を合わせた社保は月約4.4万円程度(会社負担込みで約8.8万円)。免除によってこの分の実質手取りがアップします。

賞与保険料の免除条件

賞与月の末日が育休期間に含まれている場合、その賞与にかかる社会保険料も免除されます。詳しくはボーナス免除の解説記事をご覧ください。

③ 出生後休業支援給付金(+13%)

2025年4月から始まった出生後休業支援給付金は、子の出生後8週間以内に、父母ともに育休を取得した場合に支給される新しい給付金です。

対象 追加給付率 支給期間
ママ(産後パパ育休取得が条件) +13%(合計80%) 産後休業後28日間
パパ(産後パパ育休・育休取得が条件) +13%(合計80%) 28日間
💡 合計80%とは
育児休業給付金67% + 出生後休業支援給付金13% = 80%。さらに社会保険料免除を合算すると、実質的な手取りは育休前の収入の約80〜90%を確保できる計算になります。

④ 具体的な試算例(月給30万円の場合)

項目 育休前(通常月) 育休開始〜6ヶ月 育休7ヶ月〜
給与・給付金 300,000円 201,000円(67%) 150,000円(50%)
社会保険料(本人負担) −44,000円 0円(免除) 0円(免除)
所得税 −約8,000円 0円(非課税) 0円(非課税)
実質手取り 約248,000円 約201,000円(81%) 約150,000円(60%)
📌 住民税に注意
育休中も前年の所得に基づく住民税は課税されます。育休開始直後は毎月天引きされていた住民税を自分で納付(普通徴収)または一括前払いする必要があるため、手取りがさらに減ります。住民税は育休前年の1月〜12月の所得が基準です。

⑤ 手取りを最大化するポイント

  1. 育休開始を月初にする:月末日ルールで社会保険料が免除される最初の月を早める
  2. パパも育休を取得する:出生後休業支援給付金(+13%)の受給条件を満たす
  3. 賞与支給月を育休期間に含める:賞与の社保免除が受けられる場合がある
  4. 育休開始前6ヶ月の収入を高く保つ:給付金の基準となる賃金日額を高める

まとめ

育休中の手取りは「育児休業給付金(67%→50%)+社会保険料免除+出生後休業支援給付金(+13%)」の合わせ技で、育休前の実収入の60〜90%程度を確保できます。特に産後8週間以内に父母ともに育休を取得すると給付率が最大になります。

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